ご挨拶

第22回日本腹膜透析医学会学術集会・総会 会 長 伊丹 儀友 (日鋼記念病院 腎センター)

 この度、第22回日本腹膜透析医学会学術集会・総会を平成28年9月24日(土)・25日(日)の2日間で、北海道 札幌市 札幌プリンスホテル国際館パミールに於きまして開催する運びとなりました。
 腹膜透析療法は、1984年の保険適用以降、日本で広く行われるようになりました。その当時食事制限が緩やかであり、患者自らが行え、自由度が高く、通院回数が少ないなどの利点から、患者数は増加しました。1998年硬化性被嚢性腹膜炎についての診断治療指針が公刊されたいわゆるSEPショック以来、ここ10年間患者数は一万人前後で頭打ちになって推移しております。この間、腹膜透析液(PD液)はブドウ糖分解産物の少ない、生体適合性の高い酸性から中性液へ進歩し、サイクラーの使用などデバイスも大きく進歩し、血液透析との併用などより幅広い治療選択が可能となりました。被嚢性腹膜硬化症の頻度も減少し、治療方法も開発されました。以前と比べ腹膜透析療法は良質な治療方法となったといえます。
 一方、患者は高齢化し、糖尿病患者が増加するなど患者背景も以前と異なってきています。通院や残腎機能を考えると腹膜透析を行った方が良い患者が 十分説明されず血液透析を行っている例も時に認められます。今総会では腹膜透析の治療方法としての利点と欠点、患者のQOLに与える影響などについて考え直す機会としたいと考えております。そして患者の幸せ度を上げ、医療経済にも好影響を与えることを期待しております。

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